忍者ブログ
26 April

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

10 February

GS美神極楽大作戦!!

 数日前発作的に「GS美神~」を読み返したくなって、本日弟から一式借りてきました。(チョコを肴に今日ずっと延々読んでたよ…)
 GS美神は小学校から中学校において、俺の苦しい財布事情から3巻まで買った後に切り捨てられてしまった作品なのですが、1巻から3巻までの内容をかなり覚えているということは、かなり読み返した筈なのです。
 当時っから俺はシリアス>ギャグのバランスが好きだっただけに、シリアス≒ギャグなGS美神はそういった事情だった訳で(多分「オーフェン」とか「レヴァリアース」とかが圧迫したんだと思われ。)…だがしかし何故俺はこれを買い揃えなかったのかと今になって苦心するのです。
 …まぁ、GS美神がこれほどの完成度でもって完結するなど当時の俺には、そして今の俺にも恐らく予想できなかった訳なんですが。

 GS美神極楽大作戦といえば、俺の前後の世代で記憶によみがえらない人はアニメオタクなら多分皆無なんじゃないかなぁと思えるタイトルです。アニメ化も割と盛況な感じに終わった予感。


GS美神の特徴を箇条書き
・主人公が強くて美しい女性である。ある意味絶対的な理由で高嶺の花だが、多少の弱みもあり。
・側に居る男キャラが「ポップ系(※1)」である。しかしベースは徹頭徹尾いろんな意味でネタ要員。
・全てのキャラクターが偶像に値する存在であるが、全て例外なくイジられて偶像性を叩き落されている。
・主人公格の動機がとてもシンプルである。…主人公格以外の動機もかなりシンプルである。しかも通俗的な観点において、万人に理解される動機である。
・話のネタがオカルティズムで、これまた万人の琴線に触れるソースである。(※2)
・基本は一話完結だが、ネタによっては上下編もあり、ある程度の周期で規模の大きな話が発生する。


※1:ポップ系…身内での通称だが、某大巨編冒険譚に登場する緑が似合いまくってる将来大魔導師な彼の上昇ヒエラルキーと近似したキャラを、彼の名に例えて示す。主人公には断じてならず、彼らだけでは一流の作品にはならないが、主人公に匹敵するポジションである美味しい役。美味しい役なのに物語内外共に最終的には愛されるとても恵まれたキャラクター。「エアギア」ならば「ステルス」、「ガッシュ」なら「ウマゴン」、そして「GS美神」ならば無論「横島忠夫」。

※2:オカルティズム…持論だが、オカルトとはサイエンスフィクションとファンタジーの双方のロマンをいいとこ取りしまくれるパワフルなジャンルだ。


 まぁ、ともあれ最終回がすごいよ。最終回だけ読んでも普通の話なんだけど、これが39巻の締めくくりなのに、登場人物のテンションはとても日常的。けれど、39巻分の締めくくりとして、とても申し分の無いネタだと思う。
 美しく纏めようなんて下心は全然無く、「そろそろ止めてもいいかなと思うので一応幕引きしときますね。」みたいな、そんな感じ。39巻の作者のコメントもそういう感じでしたけど。

 徹頭徹尾、これはある女性(+α)の日常を描いているに過ぎないのだ、と。

 基本は一話完結で、この構成も結構すごい。その話が一話完結かどうかは扉絵の題を見れば判るのだが、出来れば見ないで読むことを俺は薦める。凄い盛り上がって、何々?これ次の話に続くの?!ってタイミングで、残り一ページで話を落とすとか普通にやる。読調の良さ、これこそプロ、という感じだ。…これは盗まなければ…!!

 そして、数話ごとに規模の大きい話があるのもポイントが高い。やはり一話完結は王道ではあるが、人間それだけでは刺激が足らないのだ。
 そして、その規模の大きい話はさながらアニメ映画のように導入や物語の盛り上がりが美しいことに気づく。…なんだこの完成度。妬けてしまう。
 そして面白いことに、その話の最後にはいい加減くたばれやという感じで主人公が敵役に引導を渡し、そして読者はキャラクターともども清々するのだ。…そして、次の回からの再び始まる一話完結をある種の安心感、懐かしさといった新鮮味と共に再開することが出来る。

 キャラクターが多いのに、話が全く破綻していない。それは主要な主人公三人に常時は絞っているからであり、魅力的な多くのキャラクターを飽くまでネタとして簡潔に扱っているからだ。ただし、ネタという観点から言うと、主人公たち三人もネタとして扱われている。要所要所で読者をちゃんと引き込むが、それは登場人物に「シンクロする」というより、登場人物に「同情する」タイプである。飽くまで第三者として、登場人物たちの動向が気になるから読む。そういう漫画なのだ。
 深い感情移入は深い感動を起すが、読者とキャラクターは同一でないのだから、話が長くなれば長くなるほど破綻しやすい。そういう意味で、週間連載にとても適合したキャラクターと読者の距離感がそこにある。


 そして、奇抜な日常の繰り返しを綴っている漫画であるからこそ、忘れたころに読み返すことで、彼らの日常の「続き」が読める。とてもエンドレスな漫画なのだ。


 色々描いたが、つまりは、面白かったー(´∀`**)


 ちなみに俺がGS美神で一番好きなキャラは、吾妻(美神)公彦氏です。超愛。あのエピソードだけひたすらエンドレスで読み返せる。多分。



 …あんるぇー?!俺って実はヘタレ萌?!!!(;゜Д゜)


 …ああ、いや多分純粋にラブいのが好きなんだ。

拍手

PR