11 March 変身(東野圭吾著) 母者が東野圭吾のファンなのです。 何か金がかからず活字を読めないものかと零したところ、蔵書を貸してくださいました。 「じゃあ、変身かそう。面白いよ変身。」 数ある東野圭吾作品で真っ先に上げる絶賛振り。…でも重版日付を見るからについ最近読んだなかでの傑作、といったところなのだろう。 面白かった、です(´Д`*) 東野圭吾なのでとどのつまりサスペンスなんですがね、こういうサスペンスもあるんだと、己の勉強の浅さを思ってみたりなんだり。 サスペンスってのは、直訳してみるならば「不安感」。どうなるか判らないハラハラドキドキに巻き込まれた登場人物に共感して安定を求めて不安の先を追う、訳なんですが、この変身は、ハラハラするのは当然主人公ながら、ハラハラさせるのも主人公なのです。 文字通り、ある要因で「変身」して、その変化に不安を募らせていくという。 …いやまぁ、サスペンスにネタ晴らしは侮辱だから詳しくは書けんが。(でもややバレ↓) テーマは「脳」な訳なんですが、頭を打って性格が変わったとか輸血して性格が変わったとか良く実際にもあるじゃないですか。…それのすんごい版。 二重三重のミスディレクション!(゜∀゜) どんどん変身していく主人公!(゜Д゜) そして最後に愛が勝つのかも!(゜Д゜) 終結間際、主人公が己を取り戻すのですが、そのときの主人公は冒頭の気弱さは優しさに変わり、なんだか男前になってました。(←ちなみにこの戻りの尺加減が流石の東野圭吾。俺はこのエンディング嫌いじゃないぜ) 愛だよ!やっぱり愛!泣いたよ!!! …作中どんどん愛が減ってって挫けてくじけ気味だったのは内緒だ。 PR